家庭菜園などの趣味が興じて、本格的に野菜作りを始めたい、という人や、大企業の長期労働に疲弊した人たちが新たな就職先として、農業を始めようという人が増えています。就農すると言ってもそのスタイルは様々で、法人に雇用してもらって、安定した給与を受け、経験をつんでいく場合と、始めから独立し、自分で農地を所有し、経営者として働く場合です。どの土地で何を作っていきたいのか、その後、出来上がった農作物をどのような流通に乗せ、お客様に届けるのか、しっかりしたビジョンを持たなければなりません。また、自身が一人で始めるのか、家族はどうするのか、子供は、と言ったライフプランも合わせて考えなければなりません。それらを具体化するためには、まずは情報収集が必要でしょう。
どこで何を作るのか、よく考えよう
どこで何を作るのか、まずは自分のやりたい事を明確にすることが大切です。全国から農業法人や相談窓口が集まるフェアや、47都道府県にある、都道府県新規就農相談センターへ行くのもいいでしょう。また、農業法人のインターンシップ制度を使ったり、就農準備高で研修を受けて気楽に体験してみるのもいいでしょう。ある程度地域が決まっているのであれば、各自治体の窓口や、農業協同組合で相談してみるのもいいでしょう。知識や経験の取得の他に、実際に始めるとなれば、農地、機械、施設だけでなく、自分の住む住宅の確保、農業を始めて収穫し、それを売って、収入として得るまでの間の生活費の確保など、資金面でも考えなければなりません。とにかく焦らずに、長期計画を立て進めていくほうが良いでしょう。
新規就農した先輩方に話を聞こう
それでは実際に新規就農した先輩たちのお話をまとめてみましょう。やはり、一番大変だったのが、資金面です。最初の初期投資に対して、安定した収入が得られないという点です。やはり新しく土から作り、育て、顧客のニーズに合わせた農作物を作るには、そう簡単ではないようです。上手く作れなければ、当然、計画していた収入が入りません。それでも少し経験をつんで、改良して、生産力を高めることが出来る所だけが生き残れるのです。次に大変だったのが、体力面です。いくら機械化が進んでいても、やはり自ら汗をかき、働かなければなりません。時間が決まっているわけではない分、全て自分の裁量で動かなければなりません。その合間に新しい知識を得るための勉強もしなければなりません。また、天候に左右されますので、やったことが全て報われる訳ではありません。厳しいようですが、優れた経験能力に加えて、強い意思と物作りが大好きという情熱がなければ、上手く行きません。それでも大自然の中で暮らし、好きな物作りをして、人々の食を支えるという魅力的な仕事です。大変なことを覚悟の上で、トライしてもらいたいです。